2008年夏、奥会津の小学生、中学生、高校生115名が聞き書きをした作品の中から、60篇ほどをまとめて一冊の本が生まれました。
(只見川電源流域振興協議会の事業として取り上げられました)
聞き書きのきっかけとなるのは、一枚の古い写真です。
自分と同い年ほどの年齢の祖父母、父母たちの写真を前にして、こどもの問いと語り部たちの戸惑いとが交差しました。その緊張した息づかいまでも聴こえてきそうな内容となりました。
他者の声に真剣に耳を傾けること、思いを抱きしめること。現代の世の中で最も必要な精神の営みをひたむきに行ったこどもたちに、心からの敬意と感謝を捧げながら、このいとおしい一冊を世に送り出したいと願っています。
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